【ゲーム感想】龍が如く 維新!
今回は珍しくゲームソフトの感想でございます。
まぁ、書きたいように書いてるので統一性については不問ということで。
いやー、相変わらずのシリーズ。漢とはまさにこれ、という一作。
まずはハード的な観点からの感想。
PS4でプレイしたわけですが、私から見るにこの作品をPS4でやるメリットはなんといってもフレームレートではなかろうか。
本作では、4の時みたいに当身がメインになる事態が非常に多い。プレイしていて感じたのが、これが30fpsじゃあたまらんな、ということ。特に、拳と一刀における当身ではこのフレームレートが重宝すると感じた。
それ以外は、まだPS4の特性を生かしたとは言い難いだろう。PS4版におけるネットの批評を見て思うのは、勘違いをしてはいけないということだ。
PS4発売前から、様々なクリエーターがみな口をそろえたのは「開発中のPS3からPS4への移行が非常にスムーズである」ということ。
PS4版だからグラフィックが綺麗になる、わけがない。解像度アップによる見え方は変わるだろうが、ポリゴンやテクスチャなどはPS3と変わらないのだから。
PS4に的を絞って開発されたタイトルならそれも起こるだろうが、龍が如くはそうと言いきれない部分がある。
もっとも、これをネガティブにとらえてはいけない。何故なら、もしこのシリーズで次作が出るなら、確実にPS4に的を絞るだろうし、そうなればユーザビリティは新しいものが増えてくるだろうからだ。その点では次に期待したい。
さて、本題のソフトに関する感想。
・ストーリーについて
非常に大胆な解釈で、且つ信憑性を持ってしまうためこのゲームから新撰組の知識を得ると思いっきり間違えたことを覚える羽目になる。断片的に史実も織り交ぜられていることから、斎藤一=坂本龍馬、そしてもう一人の坂本龍馬と絡めてすとんとオチがついており、無理があまり感じられないところが非常に良かった。もっとも、キャラ名とシリーズ毎のキャラクターを知っていれば、話の大体を予想出来てしまう。しかし、それはシリーズのファンならではのノスタルジアを刺激して、これまた非常に良かった。(例えば、こいつはこの先何回も闘うなぁ、とかこいつ絶対裏切るわ、とか^^)
題材にした斎藤一そのものが、新撰組では謎に包まれていることが多く、また明治まで生き残っている点で素材として扱いやすいところもあったのだろうが、坂本龍馬としてもきっちり描かれているところが非常に面白い。
次に、シリーズならではの“はちゃめちゃな展開”だ。江戸城に真っ向から突っ込んで将軍に会いに行くなんざ正気の沙汰じゃない。でも、そこが龍が如く所以の展開。漢は拳で語れを地でいくのだから、展開の熱さはたまらない。
そして、ストーリーをシリーズになぞらえるならばそれはまさに“龍が如く”の1作目を彷彿とさせる。親父殺しの濡れ衣から始まり、兄弟との対立なんてまさに1作目そのもの。そこに、1作目以上に濃いキャラクター達が華を添えるのだから、重厚にならざるを得ない。様々な場面でシリーズファンならにやりと笑うところも多々用意してあり、新規も古参も楽しめる、エンターテイメントとして最高の仕上がりとなっている。
龍馬が愚直な存在であることも忘れてはならない。龍が如くサーガも5作目にまでいくと、いい加減に桐生も大人の頭を持ってしまい、義理人情だけともいかない。しかし、この坂本龍馬はなにせ純粋で、そして頭がそこまでキレないためただひたすらに走り続ける。江戸時代ならでは、かもしれないし1作目の桐生へのインスパイアもあったのかもしれない。これも最後まで貫かれてて非常に良かった。筋を通すってのはこういうことだ!
・キャラクター
キャラについて触れないことには、このゲームは始まらない。といっても全てを語り始めると腱鞘炎になりかねないので、私の気に行ったキャラクター達の感想を。
①近藤勇
実にいい!史実から掘り起こすとあまり頭がよろしくなかったりするのだが、今作では非常に頭が切れる。なにより、船越がいい!!
龍が如くでは、どうしても俳優がキャラを食ってしまったりその逆も存在するのだが、この近藤勇は船越の演技とキャラクター性とが見ごとのマッチしていて、等身大の人間を見ているように感じた。ここまでハマったのも珍しいのではないか、と考えてしまう。最期のシーンは胸にくるものもあったし、このキャラは最高としかいえない。
初めは、高橋克典の雰囲気が勝ってしまって見方が難しかったキャラクター。しかし、最後のシーンは高橋克典を忘れされ、一人の土佐藩士、武市が脈々と存在感を表してきて“味が出る”キャラクターに仕上がっていて良かった。脚本というスパイスで旨くなったカレーのようによかった。
③藤堂平助
いやぁ、やっぱこのキャラに弱いんすよ私。5の時もこのキャラに泣かされてしまった。史実を知っている人なら、油の小路で死ぬことは予想していたのだが、まさかあのような形で再現されるとは驚きだった。いやはや、見せ場が怒涛の展開の真っ最中だったので、もう少しみせばが合ってもよかったな、と。
システム的な話を。これは、“また進化したな”と感じざるを得ない。別宅(アナザーライフ)は、コンシューマでは非常に斬新でおまけに作りが丁寧でドハマりしてしまった。また、バトルダンジョンも忘れられない。これも非常に面白い。龍が如くではあまりにも意外なミニゲームで、やり込み要素もあって◎だ。師匠や闘技場はいつも通りであるし、賭場やカジノもまぁいつも通りの高クオリティで文句なし。こういった進化は次作でも見たいものだ。
(ペットまわりをもっと充実させられればなぁ。風呂をミニゲームにしてご褒美に遥かの入浴シーンが見れるようにすればっ……内装というよりは、家全体の拡張もしたいよね。自分で家を建てたり……)
とにかく、アナザーライフには無限の可能性を感じた。
・不満な点
誉めてばっかりもあれなので、不満な点を。
①キャバクラの女の幅が狭い!!
今野杏南ちゃんはいいのだが、それしかないのが残念でならない。アフターもないのか!! もうちょっとこう……お色気的なものがあってもいいのじゃないのか!! ていうかキャバ嬢プロデュース的なものがなくなってしまったのか!! 割とアレ好きだったのに!!
②遥の存在感の薄さ
なにせ別宅で待ってるだけな上に、なごみイベントもさして特筆すべきもでもない。遥と出歩いたり、前作のダンスげー的なものがあったらおもしろかったなぁ。ちょっと今回は遥まわりまで手が回されてなくて残念。次に期待!!
③ランダムガチャ的な要素
バトルダンジョンの隊士カードはもう少しなんとかならないものか。コンシューマでましてや濃いゲームをしてる層はおそらく、ランダムガチャ的なものは嫌いな気がするんだよなぁ。やっぱり、なにかの報酬でカードが欲しいね。それこそ、サブストーリーをもっと増やして隊士カードのバラエティを稼いで欲しかったかな。
④せっかくの原口さんが……
サブストーリーでの遊び心が、どうにも詰め方に甘さがありそうな。特に、原口さんのものまねは非常に面白い発想な一方で一瞬で終わってしまった感が否めない。
⑤天啓
もっと閃くパターンが欲しかった!街中などでの閃きの要素を継続してほしかったなぁ、と。
まぁ、色々書きましたが要するに面白かったということですよ。
といってもサブストーリーとメインをクリアしただけなので、まだまだやることはありますけどねん。
以上